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日本は「食の安全」後進国?あまり知られていない農薬の真実とは【3通目】

こんばんは!エコチョク運営部です☺️

以前、NHKのクローズアップ現代で「海外で農薬規制の動きが高まり、日本の作物が輸出できなくなってきている。日本の農業はどうすべき?」という内容の放送がありました。



欧米諸国(EU)を筆頭に、世界中で「食の安全」に対する関心が高まり、どんどん農薬規制が進んでいるんだとか。



エコチョク運営部も1年間の海外留学経験があるのですが、海外では「健康」や「食の安全」に関する意識が高い人が日本よりも多かったことを覚えています。



その一方で、日本の農薬基準はゆるく、海外では規制されている農薬も日本では使用可能である…というのが現状です。



仮にまったくの無問題であれば、海外で農薬が規制されるはずがありません。規制されるということは「危険性を孕んでいる可能性が少なからずある」ということ。





例えば、アメリカの企業が開発した除草剤に「ラウンドアップ」というものがあります。


雑草を枯らす効果が高くて日本でもよく使われている農薬なのですが、実はアメリカでは、この除草剤を散布していたことが原因でがんになったと訴える人が相次ぎ、10万人以上に達しているのです。

※すでに企業に多額の賠償金が命じられていますが、企業側が認めずに現在も裁判中。




このように、実際のところ農薬の安全性はあいまいなのですが、この事実があまり知られていないように思います。


「国産は安全」というイメージも強いですよね。正直、エコチョク運営部もこの仕事を始めるまではそう思っていました。


でも、この「日本安全神話」はすでに崩れ去っており、日本は「食の安全後進国」なのです。



以下の表をご覧ください↓

これは農林水産省が作成した表で、縦は農薬の種類、横は国・地域です。


赤くなっているところは、日本よりも基準が厳しい地域を示しているのですが、なんとほとんどが赤くなっているのです。



ここにはベトナムやタイなど東南アジアの国々も含まれていますが、日本の農薬基準はそれよりも緩いとのこと。

東南アジアはなんとなく危険で、農薬を日本以上にバリバリ使っているイメージだったので(失礼)、こればかりはショックでしたね。



このように、日本は食の安全に関して後進国であり、それを知っている人が少ない…というのが実情なのです。




もちろん、エコチョク運営部は「低農薬栽培されていない作物は危険」と言いたいわけではありません。



でも、上で述べたような裁判の事例や海外の制度を見ると「農薬は少ないに越したことがないな」とも思うのです。




がんになると、抗がん剤治療で苦しい思いをすることはもちろん、数十万円、数百万円という膨大な治療費もかかります。

これを考慮すると、普段の食事に数百円を追加して、より安全な作物を購入することは、けっして無駄な買い物ではないと思うのです。



日本は欧米諸国よりも高温多湿で、病害虫の被害が出やすいので、農薬を減らすには一層の手間がかかります。


それにも関わらず、農薬を減らしている生産者が存在する。


なぜ減らしているのか?というと「自分に不利益があってもいいから、とにかく安全な作物を届けたい」という想いがあるからです。


農薬をバンバン使って、自分よりも楽に、たくさんの作物を収穫している生産者を横目に、自分はより大変な思いをして農作業している。


実際、農薬を減らしている生産者様に話を聞くと、圧倒的に手間がかかるし、費用もかかる。そのうえ、収穫量も減ってしまうとのこと。


農薬を減らすことで補助金も受けられるそうですが、実用的な補助金がないので、本当に「メリットは皆無」なんだそう。


それでも、自分が育てた野菜を食べる人のことを第一に考え、より大変な農法を採用しているのです。



日本では「農薬まみれでも、安いものが正義」という風潮がありますが、それは世界から見ると非常識であることは認識しておくべき事実だと思います。


健康のためにも、そして環境のためにも、農薬は少ないに越したことはありません。




ちなみに厚生労働省によると、農薬の危険性は「有害性」×「体の中に入ってくる量」で決まるそう。


有害性が高くとも、食べる量が少なければ害はないとか。


一方、有害性が低くとも、日常的に食べていればそのぶん危険性も高まるそうです。


毎日食べる野菜だからこそ、農薬量は気をつけていきたいですね。



きのうエコチョク運営部が新鮮野菜で調子が良くなった話をしましたが、「農薬減の野菜だった」ことも要因かもしれません。


いま、世界の農薬減への取り組みはいっそう高まっています。


そんな流れに置いていかれないよう少しでも貢献していけたらいいな、というのがエコチョクの想いです。


本日もここまでお読みいただき誠にありがとうございました!




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■参考文献
・JAcom「強まる世界の減農薬のうねり-日本はどう対応するか」
・厚生労働省「農薬はなぜ必要か」
・保険のすべて